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箱乗り猫Ⅱ
何気ない日々の中に美しいものは潜んでいる
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この時季になると、と、いうわけではなく
比較的虫の動きが活発な気温になると
家の中で黒いピカピカした虫をみかけることがある。

しかも、それを最初に見つけるのは私ではなく
猫が凝視する視線、あるいは猫の動きを辿って
その存在に気付くことがほとんどだ。
これは相当にコワイ。

つい先日の夜のことだった。
めったにそんなことをしない茶色の坊ちゃんが
天井付近を凝視していた。
さらに、それにつられて子猫も天井を見上げている。

?と私もその視線の先を追う。

歓迎できない黒いピカピカした虫が目に入った。
しかも、結構大きい。

ぎゃ~っ!(心の中の声)

恐怖のあまり、人間は動けない。
私は虫が苦手なのだ。

茶色の猫の喉から、カカカ・・・という
あのカラスやスズメを見つけて鳴く時と
同じ鳴き声が漏れてくる。
子猫などは、届くはずもないのに、天井に飛び上がる勢いで
身構えている。

助けを呼ぼうにも、そういう時に限って夫は不在だ。
そして、夫の帰宅時間までにはあと1時間半ほどもある。

わずかの間に私が考えたことは
コードレス掃除機で吸えないか?だ。
その手でカメムシを何度となく退治?した実績があるからだ。

このまま恐怖と戦いながら時間を過ごすのは嫌だ。
床に落ちてきた黒い虫を猫が弄ぶのも嫌だ。

決心した私はコードレス掃除機を手に(幸い充電は完了)
ブォーンという掃除機の音が、恐怖を煽るのを感じながら
天井の梁の黒い虫が止まっている箇所にホースを向けた。


ブォーン・・・(掃除機の音)
バシバシッ・・・(虫が飛ぶ音)
バタバタバタバタ・・・(大小の猫が走り回る音)
 きゃーっ・・・(人間が叫ぶ声)
ハアハアハア・・・(怖さのあまりの人間の呼吸)

そ、つまり捕獲に失敗したのだ。
黒い虫は梁を移動しただけだ。

でも、ここで止めるのは女がすたる!(何を言っているのだ、何を!)
呼吸を整えて、もう1度掃除機のホースを虫のいる梁に向ける。

ブォーン・・・(再び掃除機の音)
ぎゃーっ・・・(もはや叫びながらでないと勇気がでない)
バシバシ・・・(虫が飛ぶ音)
ぎゃーっ・・・(叫ぶ声)
バタバタバタ・・・(大小の猫が走り回る音)

・・・しーん

あ?・・・え?

黒い虫は掃除機の中に無事?納まった。
はーっ、良かった。
掃除機本体の中を確認したら、ごそごそと動いている。
逃げられても困るので、すこし考えて本体ごと夫のトイレの中に
入れておいた。
夫が帰ってきたら捨ててもらおう。それくらいはしてもらわないと。
トイレの中だったら万が一虫が逃げ出してもなんとかなる、という
今考えると、浅はかなことを考えた末のことだ。

この後、帰宅した夫に事の顛末を報告し
黒い虫は家の外の道に廃棄処分となった。

大小の猫は「なんだ、つまらない」という顔をしていたが
ここは、がまんしてもらうしかない。
せっかくの動くおもちゃだけど、もう、無いから。

 

騒動の後の夜涼み。


 
手術もすみ、大人の顔になりつつある。

今年の騒動はこれ1度きり、ということにしてもらいたい。
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プロフィール
HN:
椿
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女性
趣味:
凝り性なのでいろいろ
自己紹介:
ミモザは枯れてしまい、箱に乗る猫ももういない。それでも花壇は四季折々の表情を見せ、猫はなし崩しに増えて日々騒々しい。人生、なかなか思ったようにはいかない。
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